スタッフブログ

2008年10月 アーカイブ

2008年10月18日

表情筋トレーニング

 ちょっと長い引用になりますが、時事通信の記事です。
*********************************
くわえるだけで介護度改善=顔の筋トレ器具、脳血流増加−おむつ、薬が不要に

10月18日4時33分配信 時事通信

 顔の筋肉を鍛える医療器具を口にくわえることで、高齢者の身体機能が改善することが、養護老人ホーム入所者を対象とした研究で分かった。17人中7人は要介護度が改善し、それ以外の人も、日中おむつが取れる、毎日使っていた座薬が不要になるなど、全員に明らかな効果がみられた。
 研究を行った宮守歯科診療所(岩手県遠野市)の深沢範子所長は「通常は加齢もあり、介護度が改善することは考えられない。予想外の効果だ」と話している。
 この器具は特殊なポリエステル製で、歯茎と唇の間に挟むようにくわえ、表情筋を鍛える。摂食機能の改善などに用いられる。深沢所長らは遠野市の養護老人ホーム「吉祥園」の協力を得て、昨年7月以降17人の入所者に、口にくわえて3分間維持するトレーニングを1日3回してもらった。
 このうち、ほとんど介護を必要としない入所者らを除く10人について、先月、第三者機関に要介護度判定を依頼したところ、7人が改善していた。
 要介護度4だった68歳男性は、ゆっくり歩ける程度から走れるようになり、要支援1に。85歳女性は、夜間の失禁が減少、自分で動かせなかった車いすを自在に操るようになり、要介護度3から2に改善した。
 施設全体でもトレーニング開始後は、風邪や肺炎による入院がほとんどなくなるという効果があった。
 器具を開発した歯学博士秋広良昭氏によると、このトレーニングで右側前頭葉の脳血流が増加することが分かっており、脳が活性化して身体機能が改善すると考えられるという。

*********************************

 この器具は商品名「パタカラ」といい、現代の柔らかい食事で衰えた表情筋を鍛えるための器具です。表情筋が衰えると無意識のうちに口をぽかんと開けた口呼吸の状態になりやすく、口腔内が乾燥して歯が弱くなったり、扁桃腺が外界に曝露されて免疫系に負担がかかったりします。小児では副鼻腔の発達が悪くなり、顔の骨格が変形することもあります。そうした問題を防ぐために表情筋トレーニングをするわけですが、中でも咬筋を動かすと、筋肉からの刺激が途中で分岐して交感神経に入り、覚醒中枢を刺激することが最近わかってきました。身近な例ではガムを噛むと眠気が覚めるというのがそれです。
 今回の研究は、意識の覚醒にとどまらず、更に大きな効果があるというものです。この研究では噛む力が衰えた高齢者にトレーニングを行っていますが、若いうちから噛む習慣を身につけていれば老化の予防にもなるでしょう。表情筋が引き締まると、顔の輪郭も締まって見えます。表情筋トレーニングは美容の立場からも面白そうです。ちょうど手許に1個ありますので、使ってみようかな・・・。

2008年10月20日

鹿児島行き

 今週末は形成外科学会九州地方会で鹿児島行きです。
土曜朝イチのJRを検索したら、鳥栖での乗り継ぎ時間が3分しかありません。場合によっては乗り遅れるかも・・・と、次の便を検索したら、遅刻確定になってしまいました。30分ほど遅れることになりそうです。そのかわり乗り継ぎ時間はたっぷりあります。鳥栖駅の饂飩にありつけるでしょうか。
 また、翌日は佐賀でのセミナーが控えているのですが、荷物が多くなるのでそのままハシゴは不可能。日帰りして翌日は佐賀へというプランも考えましたが、体力的にきつそうなので佐賀は2連続で欠席することになってしまいました。迷っているうちに、鹿児島での宿泊もいつものトコロが満室。最近腰の調子が良くないので、いつもの宿の高機能マッサージチェアに期待していたのですが、残念です。学会絡みで満室になることはないはずなのですが、どうやら『ねんりんピック』と重なってしまったようです。

2008年10月23日

今年も大発生。

 昨年秋にはクリニックの庭にタテハモドキという蝶の幼虫が大発生し、下草のヒメイワダレソウを丸裸にされてしまいました。今年はそれほど居ないなと思っていたのですが、だんだん目に付くようになり、またいつのまにかクリニック西側の下草が丸裸に。その幼虫が少し減ったかな?と思っていたところ、縁取りのレンガの内側で蛹になっているのを見つけました。
PA237887.jpg
 こんな感じで10個以上、器用にレンガの目地で雨風を避けています。幼虫の頃は黒くイガイガの棘がある毛虫で、けっこうグロテスクなのですが、これが成虫になると
PA017622.jpg
なかなかキレイです。大発生すると下草の被害も相当なものですが、綺麗な蝶になるかと思うとなかなか駆除することもできません。蛾の幼虫ならあまり抵抗ありませんが・・・ニンゲンって身勝手なものですね。

2008年10月31日

一歩前進。

 10日ほど前、ディフェリン・ゲルというニキビ治療薬が発売されましたが、当クリニックでも電子カルテの薬剤データベースのver.upに伴い処方できるようになりました。昨年開院した頃からこのお薬が1年後頃に国内でも認可されそうだと聞いて待ち望んでいましたので、ようやくといった感じです。
 このお薬の有効成分はビタミンAで、皮脂分泌の適正化や角質状態の改善によってニキビができにくい状態にします。この話、どこかで聴いたような・・・そう、エンビロンのスキンケアではビタミンCと一緒にビタミンAを使っています。ということは、お使いいただく上での注意点も同じですね。
 これまでは男性の方など、エンビロンを使っていただきたくても、どうしても基礎化粧品という感覚で抵抗があるという場合も多かったのですが、ディフェリン・ゲルならあまり抵抗無く使っていただけるものと思います。強力な武器がひとつ増えました。